ソーシャルプロダクツとは

ソーシャルプロダクツの定義

ソーシャルプロダクツとは、企業および他の全ての組織が、生活者のみならず社会のことを考えて作りだす有形・無形の対象物(商品・サービス)のことで、持続可能な社会の実現に貢献するものである。

※「企業および他のすべての組織」とありますが、個人がつくり出すものもその対象に含まれます。

「ソーシャルプロダクツ」とは、以下に挙げた事項などに関連する人や地球にやさしい商品・サービスの総称で、生活者がよりよい社会づくりへの参加(社会貢献)が可能なものをさします。

エコ(環境配慮)

エネルギー消費が少なかったり、リサイクルした材料を使ったりした商品などで、環境への負荷が既存の同様の商品と比べて明らかに低減されているもの。

例:電気自動車、省エネ住宅・家電、持続可能性に配慮した原材料で作った洗剤、リサイクル素材で作った鞄、間伐材や廃材を利用したお箸など

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オーガニック

農薬や化学添加物などを使用せずに栽培・加工された商品などで、環境や生産者への負荷が小さいだけでなく、安心して使えるもの。

例:オーガニックコットンを使用した服、オーガニックな原材料を使用した化粧品・石けん、有機野菜、有機野菜で作られた食品・飲料など

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フェアトレード

発展途上国の生産者から適正な価格・条件で購入した商品などで、そうした人たちの自立や貧困解消につながるもの。

例:フェアトレードのカカオを使ったチョコレート、フェアトレードコーヒー、フェアトレードを考慮して生産された衣料品・アクセサリーなど

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寄付(売上の一部を通じた寄付)

売上の一部が、社会的課題の解決に取り組むNPOなどに寄付されるもの(そうした寄付を通じて様々な社会的課題の解決につながるもの)。

例:野生動植物の保護を目的とした寄付つき腕時計、子どもの教育支援を目的とした寄付つきクレジットカード、途上国の衛生改善を目的とした寄付つき飲料など

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地域の活力向上

地域ならではの資源を活用した商品などで、地域の活性化につながるもの。

例:地域の歴史や伝統・文化などを巡るパッケージツアー、地域の森林資源を有効活用し現地で生産された家具など

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伝統の継承・保存

日本の伝統技術を取り入れた商品などで、伝統文化の保護・継承につながるもの。

例:伝統的な織物を活かして作ったカジュアルバッグ、伝統的な彫の技術を取り入れたアクセサリーなど

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障害者支援

デザインや製造、販売といった、商品やサービスの開発・提供過程に、障害を持つ人々の参加を得ている商品などで、障害者の社会参加や自立につながるもの。

例:障害を持つ人々が作るパンやお菓子、鞄など

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復興支援

被災地で生み出された商品などで、被災地の復興につながるもの。

例:被災地近郊で取れた農水産物を現地で加工した食品、被災地の人々の手によって作られた雑貨など

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その他

上記以外の社会的課題の解決に貢献する商品などで、持続可能な社会の実現につながるもの。

例:集めたお金を途上国の子どもたちのワクチン接種のために使う社会貢献型債券、自然エネルギーを導入する住宅への特別ローン、環境問題を考えるエコツーリズムなど

ソーシャルプロダクツの特徴

「ソ-シャルプロダクツ」は、広く社会にも恩恵をもたらすという性質をもっており、生活者は「ソ-シャルプロダクツ」を通じて気軽に社会貢献をしたり、より良い社会づくりに参加したりすることが可能です。例えば、オ-ガニック商品を選ぶことで、そうではない商品よりも環境への負荷を低減したり、フェアトレ-ドの商品を購入することで、途上国の生産者の生活の質の向上に貢献したりすることができます。

また、「ソ-シャルプロダクツ」は商品やサ-ビスのつくり手である企業にとっても、大きな意味をもっています。本業と密接に関連した社会的取り組みである「ソ-シャルプロダクツ」の製造・販売は、企業やブランドの理念あるいは企業姿勢を社会に広く知らしめると同時に、そこに新たな価値を付加してくれるものでもあるのです。

さらに、「ソーシャルプロダクツ」には、“人と人をつなぐ”という特徴もあります。例えば、エコな商品は今の世代と将来の世代を豊かな環境を通じてつなぎ、フェアトレ-ド商品は途上国の生産者と先進国の消費者を適正な貿易でつなぎます。「ソ-シャルプロダクツ」は、人と人とのつながりを生み出しながら、皆が一緒になってよりよい社会をつくり出していく手段でもあるのです。

なぜソーシャルプロダクツか

その理由は大きく3つあります。

1. 今日、私たちが直面しているさまざまな社会的課題は、少数の限られた人たちや団体だけで解決できるものではなく、多くの一般生活者の参加と関与が必要です。その点で、私たちが日々行っている消費、そして、その対象であるプロダクツ(商品・サ-ビス)にはそれを生み出す大きな可能性があります。

2. 最近は消費の位置づけが、これまでの単なる「所有」や「利用」から、「価値観の体現」や「ライフスタイルの創造」に変わりつつあり、さまざまな調査でもみられるように、その価値観としての「社会貢献」は、多くの人に重視されるようになっています。

3. 社会的課題は、環境だけでなく、貧困や医療、教育や文化、そして、コミュニティに関わるものまで幅広く存在するため、エコなど特定の領域にとどまることのない広い問題領域を対象とする必要があります。

このような理由から、私たちは「ソーシャルプロダクツ」に注目しているのです。

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