-ふくおかエコ農産物認証制度-

2014/11/15

-ふくおかエコ農産物認証制度-

最近スーパーなどでも「特別栽培農産物」や「エコ農産物」といった表示をした農産物を見かけます。これは、全国各地の自治体が、食べる人にやさしく、環境にもやさしい農産物の生産を推進する一環として設けた認証制度に基づくものです。化学合成農薬や化学肥料の使用量を半分にするなどの基準を設け、この基準に則って生産された農産物を認証しています。今回は、福岡県が取り組む「ふくおかエコ農産物認証制度」をご紹介します。

●認証制度の特徴●

ふくおかエコ農産物認証制度は、化学農薬の散布回数(成分回数)及び化学肥料の使用量(窒素成分量)がともに県基準の半分以下で生産された農産物を認証する制度です。化学農薬・化学肥料に代わる技術として、天敵など生物農薬による病害虫駆除や、防虫ネットの設置、有機質肥料の使用といった代替技術を利用することが定められています。
認証を受けるためには、生産者は県に栽培計画の申請を行い、有識者で構成される第三者機関である認証
委員会の審査を受けることが必要です。認証後、生産者は申請どおりの栽培を行うとともに、県が行う生産管理記録の確認・残留農薬検査を受けることが必要です。こうして生産された農産物にだけ、「ふくおかエコ農産物」として認証マークを貼付することができます。

●社会的課題との関わり・取得のメリットは●

農薬の散布回数、化学肥料の使用量を半分以下に減らすことで、農地の土壌環境の向上・改善につながり、環境への負荷を軽減することができます。また、生活者の食品の安全・安心に対する関心が高まっていますが、エコ農産物の認証マークを商品に貼付することで、生活者は識別が容易になります。認証マークには、
それぞれの認証番号が印刷されており、認証制度のホームページ上で認証番号ごとの栽培計画や履歴を確認できるとともに、生産者がこだわっていること等を知ることができます。
こうした情報公開は、生産者にとっては、自らのエコ農産物の信頼性を高め、他の商品との差別化を図るメリットがあります。

●認証を取得した取り組み・取得状況●

ふくおかエコ農産物の認証を受けることができるのは、県内に住所を有する農業者又は団体です。2014 年
12 月現在、認証農家・団体数は約 2,400 です。認証農産物の対象は、県内で生産された、米(精米を含む)、麦類、豆類、野菜、果実及び工芸作物です。認証を受けた農産物は、主に福岡県内の農産物直売所やスーパーマーケットや小売店で販売されています。県では、認証を受けた農産物が、きちんと表示方法を遵守しているかのモニタリングも行っています。

●ご担当者様からのコメント●

福岡県では、環境に配慮した農業推進のけん引役として、認証制度の名称とマークを今年 7 月に見直し、これをきっかけに、生産の推進だけでなく、生産者とともに販売拡大を進めています。
ふくおかエコ農産物は主に福岡県内で流通しておりますが、見かける機会があればぜひご購入ください。

取材ご協力:福岡県農林水産部食の安全・地産地消課、ふくおかエコ農産物販売拡大協議会
お問い合わせ先:電話 092-643-3571(県)、092-260-9115(協議会)
http://www.f-ninsyou.net

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